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前田農産 合資株式会社

前田農産 合資株式会社

過去から現在、未来へ続く新しい農業と食の提案

十勝の北東部に位置する町「本別町」。町の半分以上の面積が山林で覆われている自然豊かな場所だ。その昔、産業の中心は林業だったが、今では開墾した大地をもとに盛んに農業が行われるようになっている。この広大な畑も元々は巨木が生い茂る原始林だったのだ。明治時代、この大地を切り拓いたのは前田家4代目である茂雄さんの曾祖父、金四郎さん。岡山県からこの本別町に入植したのは明治32年(1899年)のこと。慣れない極寒の地での開拓作業は気が遠くなるほどのものだった。もちろんこの時代に、便利な機械などある訳がない。巨大な樹木を伐り倒し、太い根を砕いて掘り出すのにどれほどの時間がかかったことか。現代に生きる私たちには想像もつかない。「昔の人は本当に偉大だ。大地を切り拓き、そこに畑や学校や役場、寺を建ててきた。先人達の作り上げたコミュニティが今も生きている」と前田さんは言う。その言葉を体現するかのように100年以上前に曾祖父が開墾した畑には、今日も豊かな小麦が実っている。ならば、100年先の農業の未来のために自分たちは何を成すのか。開拓期には想像すらできなかっただろう満たされた時代において、農業の使命とは一体何なのか? 前田さんが出した答えは、「生産者サイドからの新たな食の提案」。食べることの楽しさを生産者が提案する必要があると考えたのだ。

まず始めたのは、「生産者の顔が見える小麦粉」の製造。小麦粉はその昔、工業製品という位置づけで世間に認識されていた。農作物であるのに農作物とは見なされない。生産者と消費者の繋がりが製造の過程で断絶されているからだ。さまざまな畑から小麦が集荷され、ひとまとめにして製粉される。どこの誰の畑で作られたものなのか消費者も生産者もわからない。自分の畑で育った小麦を食べたことのある生産者は実はほとんどいないのだ。

小麦の乾燥から調整まで行える農家はほとんどない。写真に写っている小麦の調整機械は、中古品などを組み合わせて社員みんなで作り上げた。

小麦の乾燥から調整まで行える農家はほとんどない。写真に写っている小麦の調整機械は、中古品などを組み合わせて社員みんなで作り上げた。

「自分たちの作る小麦はどんな味がするのか? どこで誰がどんなふうに食べているのか?」。それを知るために前田さんは、自社で小麦を乾燥させ、粒を揃える調整作業ができる設備を整えた。製粉は江別製粉株式会社に委託している。そうして、前田農産で作られた小麦を100%使用した小麦粉が誕生したのは2008年のこと。「生産者の顔が見える小麦粉」をきっかけに、前田さんの畑にはパン職人が見学に訪れるようになった。天候や気候によって小麦の味は毎年変わる。土づくりから見守ってきた生産者だからこそ伝えられる情報がある。自分の小麦の味を知っていることが大きな強みとなった。近年はパン職人からこんな小麦がほしいと直接オーダーされることもあるという。前田農産で、生産している小麦粉は現在5種類。契約しているパン屋さんは、40店舗以上にもなるという。

土を耕し、種を蒔き、作物の生長を見守る。そして商品化にまで携わることのできる面白さ。そこにいくらでも自分の個性を出せるのが農業だと前田さんは言う。「十勝の畑から日本を元気に明るくしたい!」。その気持ちがあれば、自らの手で農業の可能性を大きく広げることができる。前田さんは新たな試みとして、3年前からポップコーンの商品化に挑戦している。電子レンジで熱するタイプの国産のポップコーンは、日本ではまだ商品化されていない初の試みなのだ。前田さんの目指す農業にゴールはない。新たな食のカタチを創造する、農業の未来がここにある。

小麦の収穫は、朝露の乾き始める午前10時頃からスタートする。コンバインで収穫された小麦は畑に併設されている乾燥工場にダンプで運ばれる。

小麦の収穫は、朝露の乾き始める午前10時頃からスタートする。コンバインで収穫された小麦は畑に併設されている乾燥工場にダンプで運ばれる。

企業情報

企業名 前田農産 合資株式会社
企業概要 前田農産食品が消費者に届けるのは、「生産者の顔が見える小麦粉」。現在5種類の小麦粉を生産し、契約しているパン屋は40店舗に及ぶ。3年前から、日本ではまだ商品化されていないポップコーンの商品化にも挑戦している。
本社所在地 本別町弥生町27-1
URL http://www.co-mugi.jp
担当者 前田

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