手間を惜しまず、こだわりを保ちながら。北海道を代表するスーパーへの成長戦略。

株式会社 ダイイチ

右肩上がりに成長しながら、働き方にも着目して。

「健康家族の合言葉~」というBGMで、十勝で暮らす人々にとってはお馴染みのダイイチ。帯広地区10店舗、旭川地区7店舗、札幌地区8店舗を運営している。特徴の一つは広い売り場面積。1996年にオープンしためむろ店を皮切りに、次々と大型店舗を展開してきた。ここ最近では札幌地区の新規出店が相次ぎ、イトーヨーカ堂の店舗を継承するなど大きく売上を伸ばしている。2024年9月期の売上高は500億円を超え、最新の道内スーパーマーケットの売上高ランキングでは5位にランクイン。中期経営計画最終年度の2026年9月期には売上高600億円超えを目指しているという。

2025年入社の新卒採用は24名、最近は中途採用も多い。入社後は、5年単位で主任、副店長、店長へと昇進していく。近年では20代で店長に抜擢される例もあり、30代で店長として経験を積んだ後、本社で企画やバイヤー職に就くキャリアプランも。若いうちに現場経験を重ねることで、会社の中核ポジションとして活躍するための力を磨いていくのだ。特に店舗では現場の裁量が大きく、役職が上がるほど楽しさややりがいを実感できるだろう。

人員が増える中、業務改善の取り組みも進行中。「数字よりもやはり人が大事」と総務部長の藤原淳さん。年末年始の営業日を見直すなど、従業員に寄り添いながら今後の改善を進めていくことになりそうだ。

手をかけた高品質と、地域密着への思い。

消費者にダイイチが支持される理由の一つは、品質の高さにある。店内で手づくりする総菜や弁当など、高品質な商品を提供。中でも看板商品の「おはぎ」は、店内でもち米を炊いて作られ、多い日には3千個以上を販売するほどの人気だ。「手間暇はかかりますが、お客様のためにそれを惜しまず続けることがダイイチの伝統です」と藤原さん。手間をかけて、消費者のために良いものを作り続けてきた。

また、生鮮センターをもたず、店舗ごとに肉や魚を加工している点も業界では珍しい。現場の判断を尊重し、量や単価は自由に設定。店舗ごとに異なる客層に合わせた売り出し方や品ぞろえを行い、地域住民に求められる店づくりを進めている。

2018年の全道ブラックアウトの際には手売りで営業したり、2025年の大雪の際にも全店休業せず営業を続けたことからも、十勝の人々に愛される理由が詰まっていると思う。これからも地域に根ざしたスーパーとして成長を続けていく。

社員紹介

入社12年目 白樺店 惣菜部門 山口直矢さん

入社当初はパート採用。8年目から準社員、10年目から社員採用となりました。芽室店、OK店、みなみ野店を経て、2023年から白樺店の惣菜部門で勤務しています。現在はサブ主任として、上司である主任のサポート。惣菜は来客数の読みが重要な部門。天候や気温を見極めながら、効率的に仕込みを行っています。自分たちが作ったものをおいしく食べてもらえると、うれしさや達成感を感じますね。また、勤労感謝の日には全従業員にアイスクリームが配られる習慣があるなど、人を大切にしている会社だと思います。

入社4年目 白樺店 青果部門 桃井直輝さん

大学卒業を機に、北海道で暮らしてみたいと思い、就職を機に千葉県から移住しました。入社後は白樺店の青果部門に配属となり、異動せずに4年間勤めてきました。2023年からは主任を務め、売上や利益、シフト管理などを担っています。野菜の中では長いもの売れ行きが良いなど、十勝らしい野菜が売れるのが面白いですね。給与面では福利厚生が手厚く、関東で働く同世代の友人と比べても良い給料だと思います。何より通勤時間がほとんどかからないのがありがたいです。帯広は遊びに行くにも全道各地に行きやすく、生活しやすいですね。

株式会社 ダイイチってどんな会社?

地域の雇用を守りながら新規出店を重ねて。

2023年には札幌すすきの、2024年にはイトーヨーカドー帯広店跡、千歳市の大型モール新規出店など、さまざまなマーケットや形態での出店にチャレンジしてきた。また、イトーヨーカ堂で働いていた従業員の再雇用にも積極的に取り組んでいる。

食育を通じて地域を支える取り組み。

5 A DAY (ファイブアデイ)運動とは、1日(a day)に5皿分の野菜と200gの果物を食べようという食育活動。2024年には十勝管内の2つの小学校を対象に、店舗で授業を実施。地域に栄養バランスの良い食生活を提案している。

十勝唯一の上場企業であり、売上高1,000億円を目指して。

店舗の大型化や2004年以降札幌エリアに出店したこと、2013年にイトーヨーカ堂と資本提携するなど順調に売上を伸ばしてきた。2012年に札幌証券取引所に上場しており、十勝管内唯一の上場企業でもある。

データで見る 株式会社 ダイイチ

北海道のスーパー・小売業界の中では高水準だろう。平均年齢は37.4歳。
2024年春には6%ベースアップするなど、近年の業績アップが反映されている。
シフト制のため土日祝は勤務の場合が多いが、小売業の中では比較的良いほう。

売上の増加が給与にしっかりと反映されており、休日も業界では比較的多く、従業員の満足度が高いと感じました。店舗ごとにカラーが異なるのも興味深いです。(取材担当 猿渡)

会社データ

会社名

株式会社 ダイイチ

所在地

帯広市西20条南1丁目14-47

電話番号

0155-38-3456

資本金

16億3,925万円

売上高

518億円(24年9月期)

社員数

2,412名(うち正社員412名)

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