
株式会社 大野ファーム
農業の労働環境を変えたい。業界の枠を超えた取り組みの数々。

芽室町にある大野ファームは、「健康な人づくり」「健康な土づくり」「健康な牛づくり」を目標に、畜産や畑作、牧場直営のカフェ運営、バイオマス発電など、6次産業化を進めている農家だ。事業の中心は牛の肥育で、28名のスタッフで4,000頭の牛を世話している。
「一般企業と変わらない勤務時間を実現したかった」と話すのは、代表の大野泰裕さん。農家の仕事はきつくて休むことが難しいというイメージを変えたいと考え、作業の効率化を追求し、働く環境を整えてきた。現在では、終業時間は17時半で、残業は月に数時間程度。年に一度は6連休を取得し、社員たちは帰省や旅行を楽しんでいる。
また、人材育成にも力を入れており、朝礼で社員たちが自分の考えをアウトプットする場を設けたり、年に一度の経営発表の場を通じて経営方針の共有や、理念の浸透を図るなど、組織と個人両面の成長を促している。
効率化を進める一方で、牛の飼育に対する強いこだわりがあるのも特徴だ。牛に与える飼料作物や牧草は、自社や地元産の原料を用いることで、「健康な牛づくり」を実現。生態系や自然環境と調和した地域内循環型の農業生産を実践し、食べて安心できる牛肉の提供へとつながっている。
消費者の声を聞く機会が、仕事のモチベーションに。

365日、命と向き合う畜産の現場では、自分の仕事が消費者にどのような影響を与えているのかをイメージしにくいという現状がある。しかし当社の社員たちは積極的に地域に出て、消費者の声を聞く機会に恵まれている。ファーム内にあるカフェ「COW COW Village」では、大野ファームで育てた牛肉をステーキやハンバーグとして提供。スタッフの中には牧場とカフェを兼任している社員もおり、来店客に牛の生産方法について説明したり、料理の感想を聞く機会も多い。また、全国で当社の牛肉を取り扱うスーパーで実施される試食販売イベントや、地元芽室町の小学校での食育授業にも参加している。これらは現場の社員たちが交代で担当。丹精込めて育てた牛肉の味わいを消費者から直接聞くことがモチベーションの向上になり、より責任感のある牛の飼育につながることだろう。
「有機農業に興味があって、どんなものかちょっとやってみようと考えています。ノウハウがないのでできるかどうかわかりませんが…」と、今後の展望について話してくれた大野代表。この好奇心といくつものチャレンジの積み重ねが、大野ファームの成長を支えてきたに違いない。これからも時代の流れを敏感にキャッチし、農業の新しい姿を模索し続ける姿から目が離せない。

現場の社員が消費者のもとへ積極的に足を運ぶことで、仕事のやりがいや喜びを再認識。モチベーションへとつながっている。
社員紹介

入社1年目 竹内久美子さん
主に哺育期の子牛の世話を担当。「朗らかな人たちに囲まれて人間関係の良い職場です。残業もほぼないため、楽しく無理なく働いています」。牛の喜ぶ姿を見るのがやりがいにつながっている。

入社1年目 三留聖士さん
仕事に真摯に向き合う先輩たちを見て一緒に働いてみたいと思い入社したという三留さん。「当社のお肉を食べたお客さんに『おいしい』と言っていただけるのが何よりうれしいです」。
会社データ
株式会社 大野ファーム
芽室町祥栄北8-23
0155-62-4159
4,500万円
24億円(24年3月期)
29名(うち正社員24名)