社長インタビュー「柔軟な発想で課題を解決、林業を軸にしたユニークな働き方」

有限会社 大坂林業
代表取締役 松村幹了さん

Q&A

Q
松村さんが大坂林業で働くことになった経緯を教えてください。
A

北海道への憧れから、帯広畜産大学に進学しました。大学院修了時にアメリカで農業実習生として働く中で、「ナーサリー(植物の苗や種を育てる場所)」という言葉を知り関心を持ち、帰国後に大坂林業でアルバイトを始めました。代表になってからは、コンテナ苗という新しい生産方式を導入したり、社員を通年雇用できる仕組みを整えたりと、自分なりの改革を続けてきました。誰かのためであっても、周りを巻き込むことなので、「ロジカルに」考えて伝えるという価値観が備わってきたように感じています。

Q
どのような人に向いている仕事だと思いますか?
A

「柔軟に働くことができる人」でしょうか。苗畑での単純作業から山での現場仕事、時には森林散策ツアーの案内役など、仕事内容は多岐にわたります。基本的には3つのチームでそれぞれの仕事に取り組みますが、状況によっては行き来することも。単純作業に集中する時間、アイデアを考える時間。その切り替えを前向きに楽しめる人と働くことができたらうれしいです。繁忙期はやはり夏。冬場は薪の生産や町内のスキー場でのレストラン経営に携わっていただくこともあります。

会社があるのは、帯広市から約50㎞の場所にある幕別町忠類という。郊外にあるため住宅の問題もありますが会社周辺に従業員用の住宅も用意しているほか、帯広市内から通勤する社員には充分な通勤手当を出すようにしています。晴れた日には日高山脈を眺めながら通勤できる。十勝ならではの魅力ですよね。北海道の自然に惹かれて就職を決めてくれた社員も多いです。みんながライフスタイルも大切にしながら働く環境をつくれるよう、周りを広く見渡した経営を進めていきたいです。

Q
これからの大坂林業について教えてください。
A

広葉樹に付加価値を付ける。そこに力を入れていきたいです。最近だと、道内で造られているクラフトジンへの素材提供を始めました。一般の人にとってまだまだ遠い存在であろう「林業」に、もっと親近感を持ってもらえるように。これから一緒に働いてくれる皆さんには、そういった視点でのアイデアも期待しています。

プロフィール

代表取締役 松村幹了さん
香川県出身。帯広畜産大学を卒業し、渡米。1997年より大坂林業にアルバイトとして勤務し、2001年同社役員、2016年より代表取締役を務める。インターンシップの受け入れなどの採用活動やブランディングに関しても中心となって取り組んでいる。

有限会社 大坂林業ってどんな会社?

ユニークな発想で、自然にも人にも、負担のない働き方を。

伐採面積をできるだけ小規模に抑える「小規模林業」に取り組む大坂林業。適切な手入れと植林で自然への負荷を軽減。また苗木生産の工程にユニバーサルロボットを取り入れ、作業スタッフの労働負担も軽減。自然にも人にも負担の少ない、革新的な林業を目指している。

広葉樹に付加価値を付けたい。新しいアイデアが発揮される場所。

苗木の生産のほか、広葉樹に付加価値を付けるというのもビジョンの一つ。2015年に立ち上げた薪ストーブユーザーを対象にした薪の販売・配送を行う会員制サービス「とかちファイヤーウッド」は、冬場の雇用維持にもつながっている。今後も新しい商品が生まれる予定だ。

林業に捉われないあり方。ツアーなどの交流にも積極的に。

管理している森林の一部を整備し、外部から一般市民を呼び込む活動も実施。林業関係者ではないからこその視点や反応が事業のヒントになることもあるのだとか。樹液や薪などの素材も活用しながら、ツアー型イベントや商品コンテンツを生み出していけたらという展望も。

データで見る 有限会社 大坂林業

地方で一次産業に関わりながら安定した収入を得られるのも、強みの一つ。
町内に住宅も少なく町外在住の社員も多いため、場所によって3~4万円の支給も。
季節性のある仕事だが、個人やチームで相談の上、自分たちで休みを確保する仕組み。
業務内容に幅があるため、配属後も本人の適正や意向に応じて部署異動可能に。

十勝の広い空の下、50年後の山を見据えて、一本一本の苗木を丁寧に育てていくというスケールの大きな仕事。北海道らしい働き方と暮らしが叶う場所ではないでしょうか。(取材担当 立田)

会社データ

会社名

有限会社 大坂林業

所在地

幕別町忠類錦町438

電話番号

01558-8-2236

資本金

900万円

売上高

4億1,800万円(23年2月期)

社員数

51名(うち正社員22名)

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