
有限会社タナベ
求めるのは、経営を共に創るバックオフィス人材
タナベは十勝帯広を拠点に廃棄物の再資源化やリサイクルを手がける会社。今年で、創業から62年目を迎える。事業内容としては、金属リサイクル、廃車買取・自動車中古部品販売、建造物解体、産業廃棄物運搬・処理の4つを大きな柱としている。ほとんどの種類の廃棄物を敷地内で受け入れることができる体制を整えているのが特徴だ。
廃車買取・自動車中古部品販売では、入庫された車両はすべて車体番号でコンピュータ管理されている。各作業工程に移るまではストックされ、部品の状態を慎重に確認しながら解体。取り外された部品は1点1点丁寧に洗浄され、検査項目にクリアした部品のみが出荷となる。


建造物解体では、牛舎・工場・住宅の解体、機械の撤去までを引き受けており、産業廃棄物運搬・処理ではリサイクルできるものはすべてリサイクルし、そのほかのものは最終処分場へと運ばれる。実は北海道で一番最初に石膏ボードのリサイクルを行ったのもタナベだ。自社の産業廃棄物取扱い量ベスト3にあった石膏ボードを、埋め立てるのではなく石膏パウダーとしてリサイクルしたい思いがあり、大手メーカーに供給の相談を持ち掛けたことがきっかけとなった。粉砕するだけではなく品質管理も徹底して行っており、メーカー側から高い評価を勝ち得ている。「タナベさんの品質を信頼している、といううれしい言葉をメーカーさんからいただいています」と田邊専務は語る。
2015年からはRPF事業にも乗り出した。プラスチック・紙くず・繊維くずなどを固形燃料(RPF)にして、ボイラーを使用する会社や工場等に提供している。
タナベでは現在59名の従業員が働いている。うち10名ほどが女性で、平均年齢は30代後半。その職種は多岐に渡っており、産業廃棄物(鉄、アルミ缶、プラスチックなど)の分別・処分、企画開発・販売を行う「商品開発、企画、設計」、建築解体を担う「営業スタッフ」、「トラック運転手」など。入社後には研修やマニュアルが用意されており、フォークリフトや大型特殊、溶接(アーク・ガス)など、仕事に必要な各種資格を会社費用で取得することができる。
総務部で計量の仕事を担当している速水梨那さんは、高校での合同説明会に参加したことが、タナベ入社のきっかけになった。「社会貢献につながるリサイクルという分野に興味がありました。環境に優しい仕事、というところが良いなと思い、高校卒業後に入社しました」。日々、次々と持ち込みされる物品。速水さんの主な仕事は、持ち込まれた物品のデータを入力し価格を出すこと。「処分のつもりで持ってきた品物に値段がついて、お客様が喜んでくれるときが一番うれしいですね」と笑顔で話す。親切な人が多く、わきあいあいとした社風に魅力を感じているという。お昼休みには、田邊社長自ら昼食を作り、社員に振る舞うこともあるそうだ。


2008年以来、破砕機、切断機、工場の増設など毎年5000万円以上の設備投資を続けてきたタナベ。「今年も新しい工場を2棟建設予定です」と田邊専務は言う。積極的な設備投資を続ける中、田邊専務が現在課題に感じていることは、社長や専務の右腕となるバックオフィス人材の必要性だ。特に求めているのは、人事労務関係、財務関係に詳しい人材。「適材適所への人員配置や社内教育の仕組みづくりなどを一緒に考えていける人を求めています。世代交代を見据えて、現在社長や常務が行っている仕事を新たな人材に引き継ぎたいと考えています」。現社長の息子でもある田邊専務。今後は「右腕」人材と共に、これまでの家族経営的な手法を変化させていきたいという思いもある。
リサイクル業界は、法律や制度が数年ごとに変わるのが特徴で、まさに日進月歩の世界。その都度変化に対応していく必要がある。一見大変そうにも見えるが、「そこにこそ面白みがあります」と田邊専務。「強制的に環境が変わっていくので、こちらも進化せざるを得ない。その変化に対応できたときは、会社や自身が成長したときだと感じます」と仕事の魅力を語る。
使い道のなくなったものを新たな価値に変えて、未来へ「つなぐ」。「つなぐ」はタナベの合言葉でもある。循環型社会を目指す一員として、共にタナベの経営を支えていく。社会への貢献と会社を支えるやりがい。培ってきた専門的な力を発揮できる舞台が、タナベにはある。
会社データ
有限会社タナベ
帯広市西23条北4丁目1-2
0155-67-1123(代表)
300万円
16億5,000万円(25年6月期)
59名(うち正社員53名)