十勝で咲かせる夢、ハマナスから始まる地域ブランドづくり

株式会社 ciokay

北海道の夏の花「ハマナス」をヒントに十勝で起業

縁もゆかりもない十勝で起業し、順調に事業を拡大している若き挑戦者がいる。北海道の夏の風景には欠かせない花・ハマナスを使った化粧品「ロサ・ルゴサ」を手がける、株式会社ciokay。代表の森健太さんは三重県出身の31歳。大学卒業と同時に浦幌町の地域おこし協力隊に着任し、2年目の23歳のときに起業した。地域の高齢者と一緒にハマナスを栽培し、化粧品を作り、販売している。

まちづくりに携わる仕事がしたいというのが、森さんのかねてからの夢。大学生のとき、浦幌町のツアーを企画する会社でインターンシップをしたことをきっかけに、町民と交流するように。「地元の人からいろいろな仕掛けをしているのが面白いなと思って」。浦幌という町のエネルギーが森さんを動かし、起業するまでに至った。

起業から8年、化粧品の取引先は増えて120店ほどまでになった。近年は、地元の留真温泉の運営にも携わっており、事業フィールドは拡大している。森さんに十勝で起業する魅力を聞くと、「都会のスタートアップとは異なり、身の丈にあった小さな商売を立ち上げやすい」とのこと。その一方で商圏は限られているから、手掛ける商品によっては苦労することも。森さんも月1回は道外に出店し、外貨を稼いできた。また、人や資源が限られているため工夫が必要になる。「『やってほしい』だけでは一方通行になってしまう。積極的に参加したり、助けたり。リターンを期待するのではなく、お互い様の気持ちで行動しています」。

森さんの目標は、ハマナスを地域のブランドにするため、さらに育てていくこと。「富良野のラベンダーに負けないくらいにしたいですね」。まだ30代になったばかりの森さんの可能性は、無限に広がっている。

株式会社 ciokay
森 健太さん

起業して間もない頃、とかちビジネスチャレンジ補助金の採択を受けている。LANDの利用者でもあり、オンラインの打ち合わせなどでコワーキングスペースを活用しているそう。

株式会社 ciokay
住所 浦幌町字栄町31