斉藤井出建設 株式会社

建物も仕事も人も、「土台」が基本

私たちが普段の生活の中で何げなく歩き、車で走っている道路や橋。それらが誰かの手によって造られたものだということを、多くの人は意識しないままに暮らしている。そこにあることが「あたりまえ」。それくらい、道というのは人々が暮らしを営む上で欠かすことのできない要素だということでもある。

足寄町に本社を構える斉藤井出建設は、そういった道路や河川の工事を請け負う企業。主な仕事の内容は、現場でさまざまな機械を駆使して目的の構造物を造ること。けれどその本質は、「人々の幸せな暮らしをつくることなんですよ」。そう話すのは、3代目社長の斉藤和之さんだ。
斉藤さんが大切にしている考え方は、「『土台』がすべての基本である」ということ。それは構造物に限ったことではなく、働く社員の心の持ちようにおいても言えることだ。思いやりや熱意ある誠実さ、素直さや感謝の心。そういった、人としての「礎いしずえ」があってこそ、人々の「暮らしの礎」を築くことができる。もちろん知識や技術は必要だが、たとえ専門的に学んでいなかったとしても、「ものづくりが好きだ」という素直な心があれば、いくらでも追いつけるという。

地図に残るようなスケールの大きな仕事という点でも、やりがいは大きい。「道路を走りながら、『この道はお父さんが造ったんだぞ』って子どもに自慢できるのは、うれしいですよ」と斉藤さん。誰かにとっての「あたりまえの幸せ」の土台。それを造る仕事には、誇りとロマンがある。